時間の分散

先週金曜日の日経平均株価は△454円の14,778円と、15,000円台を大きく割り込んで取引を終了しました。
私が長年投資をしてきて思うことは、「先のことなど誰にもわからない」ということです。
今朝の日経新聞には、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が、運用資金にしめる日本株式の割合を20%台に拡大することを決めたとの記事が掲載されていました。GPIFの現在の運用資産が約130兆円ですから、約26兆円の資産を日本株で保有することになり、現在約16%といわれる保有割合が20%に拡大されると仮定すると、今後、約5兆円の資金が日本の株式へ振り向けられることになります。普通に考えれば、日本の株価は上昇していくことが予測されるでしょう。しかし、先週の株式市場のようにウクライナやイラク問題などの経済以外の外的な要因に振り回されていては、今後の相場がどうなるかなんて誰にも予測できないことは明らかです。投資をしている人にとっては、心の休まらない日々が続き、何のためにリスクをとってまで投資をしているのか、その意義さえも見失ってしまいます。
投資の有効な手段のひとつとして分散投資を挙げることができます。資産の分散(アセットアロケーション)と通貨の分散(為替のリスクヘッジ)、それから時間の分散です。
投資における「時間の分散」の最もわかりやすい方法としては、ドルコスト平均法(定期的に一定金額の投資を行うことにより取得単価を引き下げる方法)がありますが、株価が大きく下がった時に買うことができれば、ピンチをチャンスに変えることができます。
国がインフレターゲット政策を進めている以上、資産を預貯金のみで保有することは、資産価値の低下が避けて通れません。何とかして、資産の価値を守っていく必要があるのです。
先週の株式市場の値動きは、投資における「時間の分散」の有効性を再認識させられるよい機会になりました。
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