家の購入について改めて考えること。

広島の豪雨による土砂災害が発生してから約1か月が経ちました。私は高校卒業まで広島に住んでおりましたので、今回の災害は非常に心が痛む出来事でした。
今回あらためて感じたことは、家を購入するときの判断がいかに大切かということです。災害現場をニュースで見た時に感じたのは、これまでにあの地域ではこのような災害が予想されなかったのだろうか、ということです。
不動産を買うときにまず最初にチェックしなければならないのは「用途地域」「建ぺい率と容積率」「規制」です。用途地域をチェックすることで、今後の街づくりの方向性がわかりますし、建ぺい率と容積率では、周辺に建築可能な建物の規模や高さが予測できます。目の前に海が見えると思って買ったところが、住みだした途端に目の前に大きなマンションが建ったというような事例はいくらでもありますが、用途地域と建ぺい率、容積率をチェックしておけば、ある程度は周辺地域の開発の予測は可能なのです。しかも、役所のホームページを検索すれば誰でも簡単にチェックできます。
再開発事業などの街づくりに携わっていた私が今回の災害で一番残念に感じたのは、危険個所に建築規制が掛けられていなかったという点です。大きな被害を受けた場所に県営住宅が建築されていたことには正直驚きました。建築規制に関しては、行政しか担うことが出来ない部分ですので、いかに反対をされようともしっかりと判断をして実行していかなければならないことだと思います。とはいっても不動産を購入するときに最終的な判断を下すのは個々人です。家を購入するときには、周辺環境(学区・商業施設)やファイナンス(住宅ローン)などに目が行きがちですが、災害発生の可能性や万が一起きた時の対応(地盤の嵩上げ)などのリスク管理も慎重に検討する必要があると思います。

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