家計金融資産の現預金比率は5割以上


皆さんこんにちは。ファイナンシャルプランナーの永柄正智@CFPです。

日本銀行が発表した資産循環統計で、家計と民間企業を合わせた金融資産が約3000兆円に達したことが明らかになりました。

9月末の家計金融資産は 約1845兆円で、このうち現預金は前年比2.8%増の 943兆円で伸び率は過去最高となり、日本人が預貯金で金融資産を保有している状況が統計上にも現れたかたちとなっています。

「金融資産に占める預貯金の割合は51%」

日本では、家計金融資産に預貯金が占める割合が51%とかなり高くなっています。

その一方で、アメリカやイギリスの場合には、家計金融資産に占める預貯金の割合は、それぞれ、1割強と2割~3割で日本に比べるとその割合がかなり低くなっています。


海外に保有する資産は1000兆円」

家計の金融資産が投資に向かっていない一方で、日本の対外債権は1000兆円を突破しました。
対外債権というのは、日本が海外に保有する資産のことで、そこから得られる配当収入などは、日本にとっては大きな収入源となっています。
特にこの5年程で約1.5倍に海外資産が膨らんでおり、これは円安とアベノミクスの影響によるものだと考えられます。


なかなか投資には向かわない家計資産」

日本の家計金融資産が、何故なかなか投資に向かわずに預貯金に留まっているのかについては、専門家の間でも意見が分かれるようです。

そもそも日本人は農耕民族で安定を好み、リスクを取るのが苦手だという意見や、昔から投資は「博打」というイメージが植え付けられており、投資をすること自体に後ろめたさを感じる人が多いなど、捉え方は様々です。

ただ、比較的に投資が国民に浸透しているアメリカやイギリスなどと比べると、家計金融資産の伸び率が大きく水をあけられている現状があり、今後の社会保障費の増大や公的年金の受給予測などを踏まえると、ある程度は自分自身で準備をしていく必要があります。その準備の方法として、投資が選択肢のひとつとなってきます。

来年からは、「つみたてNISA」も始まり、「確定拠出年金」と共に投資をするための制度がさらに拡充されます。

この機会に、「確定拠出年金」や「NISA」の制度を理解した上で、是非活用をしていきたいものです

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